『有事の金』
金が戦争や災害、経済不安にも強い資産と言われるのはなぜでしょうか。
それは希少性が高く、万国でその価値を認められるうえ、実体を伴った「現物資産」であるからです。
金や歴史に強い方であれば、言わずもがなですが、これから始める方々にとっては「本当なの?」と疑問を持たれるかもしれません。
今回は世界の歴史と金価格の推移についてお話します。
・1999年7月:1トロイオンス=252ドル、ロンドン市場で最安値を記録。
・同年9月:危機を感じた欧州15の中央銀行により「ワシントン協定」が合意。これを機に上昇に転じます。
・2001年:アメリカ同時多発テロ、イラク戦争が起こり、金価格がさらに上昇します。
・2004年:ニューヨーク市場にて金物連動型のETF(上場投資信託)「SPDRゴールド・シェア」がデビュー。欧米の金需要が急増し、一気に価格を押し上げました。
・2008年:サブプライムローン問題が深刻化。質を求めて投資マネーが米ドルから金へ流れました。
・2008年:金の国際価格が1000ドルの大台を突破します。
・2010年:ギリシャ財政悪化によるユーロ不安から国際年平均1225ドルを記録
・2011年:ギリシャ不安の再熱から最高値1900ドルを記録。
・2020年:コロナウィルスショック
・2022年:ロシア、ウクライナ紛争
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2000年に日本円で最高値1,140円だった金相場が、コロナ禍の2020年には7,063円の最高水準を記録します。さらに2022年ロシア、ウクライナ紛争の影響もあり8,969円を記録します。20年間で最高値は約7倍以上、年平均でも6倍まで達しているのです。
金は美しさもさることながら、資産価値としても人々からの熱い眼差しを受ける「不動の存在」なのですね。